水族館の働きが評価されました

<受賞スピーチ全文>
まずはこのような名誉ある賞を受賞する事ができ心から感謝申し上げます。
福祉賞は、私個人としてではなく、活動に携わる子ども達と共に頂いた賞だと感じています。
この度の受賞に子ども達も本当に喜んでくれました!この15年間、子どもと共に成長してきた活動や水族館。
振り返ってみると活動においては子どもからも教えられたことも多くそして、子ども達とよく話し合ってきた活動だと思います。
特に子ども支援は1年や2年ではほとんど結果が見えず、10年スパンでやっと芽がでる活動だと私は考えています。
そして何が正解なのかもわからない活動です。
これまでの15年間を振り返ってみると、活動へ協力や感謝ではなく、特に1人親世帯においては、自分が頑張られている事もあり、私どもの活動を子ども達が自宅で喜んで話すと、逆に自分が責められているように感じられる事もあるようで、活動を妨害されたり、中傷される事も多々ありました。
そのような誤解を解くために丁寧に根気強く説明したりするものの、私自身も子育てをしている親でもあり、どうして他人の子どもの為にここまでしないといけないのか?と自分の活動がよくわからなくなる時期もあったり、ひとり悩み天を仰ぐこともありました。
けれども15年が過ぎて思う事は子ども達も成長して小学生から大学生そして社会人へと成長していく姿をみると彼らの人生に少しでもより添える事が出来た事を誇りに思いますし、またこの福祉賞という名誉ある賞を受賞させて頂いた事で、今までの様々な道のりにも意味があったのだなと感じています。
特にこの度の受賞において、特に評価くださった食術支援。
食術支援は子ども食堂とは違い、子どもが自分たちで食材を調達し、自分たちで献立、調理、多くの人たちをもてなすという特徴をもっています。
現在この活動も子ども達が一人ひとり責任をもって自発的に行っています。そしてこの責任は先輩の姿を見て後輩に受け継がれていく。これは水族館の活動も同じです。
大人はその枠組みだけを作るだけあとは、子ども達がそれをしっかり自分たちでアイディアを出し合い、そして自分たちでより良いものとしていく。
子ども支援にはこのようなあり方が必要なのだと感じています。
ネグレクトや虐待する家庭の親ほど子どもをコントロールしようとします。
ですが子どもに必要なのは彼ら自身で選択できる場を提供し、助けが必要な時に助け、世界はあなたが思っているよりも広く深く可能性にみちているという事を子ども達に伝えていく事こそが、子どもに対しての大人の役割だと感じています。
これからもこの福祉賞受賞に恥じないように牧師・教会としてまた水族館・NPOとして、子ども達に少しでも合いの手を差し伸べる事が出来るように活動してまいります。
この度は誠にありがとうございました。
